企業の生物多様性への役割とスマホを用いた会社・自宅周辺の生き物調査を実施しました

経団連自然保護協議会が主催するセミナー「企業の生物多様性への役割とスマホを用いた会社・自宅周辺の生き物調査」において,生物多様性アカデミーがプログラム2「企業の生物多様性への役割とスマホを用いた会社・自宅周辺の生き物調査」を担当し,2021年10月7日に関連企業の社員を対象として開催しました.生物多様性アカデミーからは小堀洋美代表理事および岸本慧大氏(慶應義塾大学),また一般社団法人ヤマネ・いきもの研究所の湊秋作氏(関西学院大学前教授)が登壇し,オンライン講義と自然体験を実施しました.

講義では,小堀代表理事が,1)国内外の生物多様性の現状と課題,2)生物多様性の2050年ビジョンに向けた国内外の動向,3)生物多様性のリスクを削減し,ビジネスチャンスとする企業の対応と役割について解説しました.また,4)自然体験で実施する市民科学プロジェクトの意義や過去の実践事例の紹介も行いました.

自然体験では,iNaturalistを使って,コロナ禍でもひとりひとりが野外で生物観察ができる市民科学プロジェクトを実施しました.これは生き物の知識がなくてもAIのサポートによって気軽に利用できるオンラインでの生き物調べです.参加者の観察した生物の数や種数のランキングが示され,より高い順位を目指して競いながら楽しむことができます.さらに,生き物のデータは参加者と共有でき,国際的な生物多様性のデータベースにも登録されます.ローカルからグローバルに視野を広げながら,生物多様性の科学にも貢献できることを体験していただきました.

本イベントの様子は,経団連自然保護協議会が発行するKNCF NEWSに掲載されています.
ぜひご覧ください.

経団連自然保護協議会. 2022. 企業の次世代環境リーダーの育成に向けたオンライン環境セミナーの実施結果と今後のあり方について. KNCF NEWS, 89. 15-16. https://www.keidanren.net/kncf/wp/wp-content/uploads/KNCFNEWS_89.pdf