下水道を核とした市民科学育成プロジェクト
下水道を核とした市民科学育成プロジェクトは、国土交通省下水道部が立ち上げ、本アカデミー代表理事の小堀洋美が座長に就いてプロジェクトを進めています。
これまでに3回の懇話会が開催されています。
このページでは、小堀による話題提供の内容を簡単に紹介させていただきます。
第1回懇話会(平成26年9月18日)
「新たな市民科学の役割と多様なアプローチ」と題し、新たな市民科学の確立を模索する内容を発表しました。
具体的な内容は下記の通りです。
現状把握には広域的・長期モニタリングが重要ですが、社会の複雑化やマンパワー等の問題から研究者だけでは困難であるため、市民参加の重要性が高まっている。しかし、地域の問題を解決するには、精度の高いデータが得られる科学的アプローチが必要であるといえます。
今回の懇話会では、この点について、各レベル(調査地・事業全体)での解決すべき課題を明らかにするだけでなく、市民科学の3つのモデルを示すとともに米国と国内の事例を紹介しました。
第2回懇話会(平成26年10月25日)
「本日の調査を読み解くために~調査から分かる流域レベルでの下水道と市民科学の役割とは?~」と題して、調査地の過去の調査結果などを紹介させていただきました。
今回の調査河川である「いたち川」の位置図、歴史などに加え、過去の水質調査結果を紹介しました。
第3回懇話会(平成27年1月10日)
「今後の下水道に求められる市民科学としくみづくり」と題し、前回の調査内容の検証も含めて話題提供させていただきました。
日本では萌芽期ともいえる市民科学を活性化させるための方策の提案や実施した市民科学モデルの検証、データ精度の向上への提案などを行いました。