ドイツの自然エネルギー企業訪問とインタビュー調査

2014年8月にドイツの自然エネルギー企業への訪問と市民ソーラーのパイオニアであるベネ・ミュラー氏へのインタビュー調査を行いました。

 

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日本では、ドイツの市民出資による自然再生エネルギーの取り組みの紹介事例はほとんどが北ドイツで、南ドイツに関する情報は極めて限られています。

8月には南ドイツのボーデン湖に近いシンゲン市にあるソーラーコンプレックス社を訪問し、市民出資でエネルギーを作り、その収益も地域の循環に使用することにより豊かな地域づくりを行っている市民企業の代表であり、創始者でもあるベネ・ミュラー氏にお会いし、インタビューをおこないました。

ミュラー氏は2000年に市民と協力して、約130億円の出資金を集め、地域のエネルギーと経済的自立を同時に行うことにより地域経済や住民を豊かにするために再生可能エネルギー100%を目標とする取り組みをおこなっています。

その結果、現在では再生可能エネルギーによる発電により、十分な利回りが配当されているとのことです。また、多様な省エネのプロジェクトも展開しています。 sl201408germanyeco002 sl201408germanyeco004 sl201408germanyeco005

ミュラー氏のインタビューで特に印象に残ったことは、ドイツでは、チェルノブイリの原子力発電所での放射能汚染事故後、ドイツの原子力発電所から放射性廃棄物の処理施設の建設を受け入れる市町村が全くなく、事実上原子力発電を継続することが不可能であるとの認識を多くのドイツ人が共有し、ドイツでの再生可能エネルギーへのシフトを早めたとの指摘でした。

また、ミュラー氏は、2ヶ月前に始めて日本を滞在し、日本での講演や視察を行ったそうですが、日本ではエネルギーシフトについてドイツ人のように徹底的な議論を行うことを避ける国民性が、エネルギー革命をもたらさないのではないかとの発言も印象的でした。

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上の写真は放棄された畑をソーラーコンプレックス社が購入し、ソーラーパネルを設置した場所ですが、畑も自然に戻ることにより生物多様性も高める効果もあったとの事でした。