2025年05月10日
CNC2025-Tokyo:世界669都市と東京の結果のお知らせ
今年のCity Nature Challenge 2025(CNC2025)は、10周年を迎える節目の年となりました。「生物多様性のために世界をひとつに」を合言葉に、4月25日(金)~4月28日(月)の4日間は、世界の参加都市が各都市の生物を観察し、4月29日(火)~5月4日(日)の6日間は、世界中の参加者が観察された生物を同定しました。今年は世界の62か国の669都市が参加しました。
日本では、東京都と石川県が参加しました。東京都を対象としたCNC2025-Tokyoにも多くの方にご参加いただきました。4月26日(土)には、東京都市大学と(一社)生物多様性アカデミーとの共同主催でイベントを開催しました。ご参加いただいた皆様と関係者の皆様のご尽力に感謝いたします。
世界のCNCの実施本部であるロサンゼルス自然史博物館とカリフォルニア科学アカデミー(California Academy of Science)から、東京の結果を含めた全参加都市の結果が届きましたので、その概要をお知らせします。
Ⅰ.世界の都市の結果
本年は、世界の62か国の669都市が参加し、世界の全観察者数は10万人を超えました。観察数の合計は約331万でした。同定された種数は73,765種以上で、その中には3,338種以上の希少種/絶滅危惧種/絶滅危惧種が含まれていたことは注目に値します。参加都市数は、昨年よりやや下回りましたが、観察数、種数、観察者数は過去10年間で最も高い値でした。また、世界の都市で最も多く観察された種はタンポポでした。
世界の参加都市の観察数のトップ3
1.ボリビア・ラパス
2.米国テキサス州サンアントニオ都市圏
3.ボリビア、コチャバンバ
観察した種数のトップ3
1.ボリビア、コチャバンバ
2.米国テキサス州サンアントニオ都市圏
3.中国・香港
観察者数のトップ3
1.ボリビア・ラパス
2.ボリビア、コチャバンバ
3.米国カリフォルニア州サンフランシスコ
なお、上記の比較は、都市の面積、人口、気候帯などは考慮していません。
Ⅱ. 東京の結果
本部での集計時(5月4日11:59)の東京の生物の観察数は3,123で、世界で第206位でした。観察種数は739種で第227位となり、観察者数は133名で第179位と健闘しました。参加されたお一人お一人が楽しみながら、貴重な時間とエネルギーを注いでくださったことに感謝申し上げます。
また、個人による4日間の最多の観察種数は244、最多の種は124種でした。多くの投稿と同定をしてくださった皆様には敬意を表します。
観察された生物については、最も多く観察された生物のトップ5は、ナナホシテントウ、ハルジオン、シロツメクサ、ナガミヒナゲシ、オオイヌノフグリでした。
これらの情報は、以下のCNC2025TokyoのWebサイトに詳細に記載されていますので、ご参照ください。
https://www.inaturalist.org/projects/city-nature-challenge-2025-tokyo
CNC2025-Tokyoオーガナイザー:岸本慧大(兵庫県立大学環境人間学部特任助教)・小堀洋美(東京都市大学環境学部名誉教授・(一社)生物多様性アカデミー代表理事・咸泳植(東京都市大学環境学部准教授)
CNC2025-Tokyoイベント企画委員:岸本慧大・小堀洋美・咸泳植・亀山豊((一社)生物多様性アカデミー主任研究員)・前田瑞貴(箱根植木株式会社)・諸星あゆみ(東京都市大学地域連携課)
写真撮影:岸本慧大・小堀洋美
報告者:小堀洋美
第13回多摩川流域歴史セミナー『古墳からみた多摩川流域の地域史』開催のお知らせ
『多摩川流域懇談会』は、その活動の一つとして多摩川にまつわる歴史文化を総合的に研究し、その成果をわかりやすく多摩川で活動する人が利用し、多摩川をより深く知ることができるよう、取組みの幅を広げ、活動を行っています。
毎年、多摩川流域の郷土博物館等を会場として、地域に則したテーマで公開セミナーを開催していきます。
小堀代表は、多摩川流域懇談会の運営委員会で学識者委員を務めてい
開催概要
開 催 日 :2025年6月1日(日)
現地散策:10:00~11:30(集合:区立鵜の木松山公園 解散:多摩川台古墳展示場)
セミナー:13:00~16:00(奥沢区民センター別館/WEB配信)
費 用:無料(会場、オンラインとも)
定 員:現地散策20名、セミナー25名(ともに先着順)
申し込み方法:パンフレットに記載のメールアドレス宛に必要事項を記入してお申し込み下さい。
【午前の部(現地散策)】
○多摩川本・支流域に見られる古墳時代(4世紀~7世紀)の多様な古墳文化を見られます。
【午後の部(セミナー)】
○多摩川流域に展開する古墳や横穴墓の様相を時期ごとに俯瞰することで、
それらを遺した造墓集団の性格や歴史的な背景に関して、地域史的な観点から考えます。
基調講演:松崎 元樹 氏
(公益財団法人東京都教育支援機構東京都埋蔵文化財センター調査研究員、桜美林大学非常勤講師)
○意見交換
コーディネーター:神谷 博 氏(多摩川流域懇談会)
コメンテーター :小野 一之 氏(府中市郷土の森博物館・元館長)
セミナーの詳細は、以下の国交省京浜河川事務所のURLを参
https://www.ktr.mlit.go.jp/keihin/keihin_index116.html
第13回多摩川流域歴史セミナー案内PDF