平成30年11月27日に第20回市民科学研究会を開催しました。

市民科学研究会は、当法人内の研究会として位置づけられたもので、市民科学や市民参加型調査に関する情報共有、プロジェクト研究など、市民科学の展開に関するテーマについて自由闊達な討論を行っています。

第20回の市民科学研究会は2部からなり、第1部では「ユニークな市民科学の実践活動」とのタイトルで、2つの話題提供がありました。

最初に科学コミュニケーション研究所/Life is small. Companyの白根氏と永山氏による「サンプルを用いてのマイクロ顕微鏡の体験会」が実施されました。白根氏による「モバイル顕微鏡を活用した市民科学」の現在について紹介頂いた後に、と永山氏によるモバイル顕微鏡を用いた観察をワークショップ形式で行いました。スマフォのフロントカメラとインカメラに各種L-eyeを取り付け、ミジンコなどを観察しました。なお、モバイル顕微鏡L-eyeの詳細は、【http://lis-co.co.jp/】からご参照ください。

次に研究会メンバーの咸氏(東京都市大学)より「Webを用いた市民科学;多摩川の水辺の外来植物しらべ」の概要と実施結果の報告がありました。このプロジェクトは当法人とNPO法人せたがや水辺デザインが主催し10月28日に6回目を迎えた市民科学プロジェクトです。報告後には、会場より質問があり、調査手法や今後の展開方法などについて、活発な意見交換が行われました。

第2部では、会員からの報告として、参加メンバーによる自己紹介と活動報告が行われました。BDA研究員の亀山が鎌倉の海岸で実施された「うみの環境しらべ隊調査体験活動」の取り組み事例を紹介しました。社会人メンバーだけでなく、東京都市大学の1年生や東京農工大学の修士学生からも市民科学に関する取り組みや今後の抱負など、将来性が期待できるコメントが寄せられました。

最後に研究会の代表の小堀より今後の活動予定として「世田谷区主催のグリーンインフラのシンポ」と「City Nature Challenge 2019-Tokyo」の概要説明がありました。City Nature Challengeは昨年度より始めた市民科学プロジェクトの第2弾です。当法人としても全力で取り組んでいきます。

次回の市民科学研究会の日程調整を行った結果、「第21回市民科学研究会」は2019年2月16日(土)開催となりました。