新年明けまして、おめでとうございます。清々しい気持ちで新たな年を迎えられた事と思います。

昨年は「災」が流行語大賞に選ばれ、異常気象、温暖化、従来とは異なる自然災害に見舞われたことが、記憶に刻まれました。生物多様性の損失も依然止まっていません。年号が変わる今年は、新たな気持ちで、本法人の会員と関係者の皆様の豊かな経験と知恵を共有し、「災」を最小限にするための生態系サービスによる適応策や、グリーンインフラの活用、SDGsの取り組みなどを自由闊達に議論し、多様なセクターや地域との協働により、自然と共生できる社会、持続不可能な社会を持続可能な社会へとパラダイムシフトすることを目指し、できることから実践していきたいと思っています。

市民科学研究会も昨年12月には、お蔭様で皆様のご尽力により、20回の節目を迎えることができました。日本でも、昨年は市民科学の新たな兆しや新たな試みがなされ、嬉しいことでした。世界の市民科学は益々、分野を超えて、多様なツールを駆使して、時空間的な広がりを見せています。その結果、科学にも変化が生じていると言っても過言ではないでしょう。つい最近までは、科学は「職業」でしたが、今では「趣味」や「遊び」にもなってきました。このようは科学の変化は、市民主体の市民科学が社会へ着実に浸透している証と言えます。本研究会は、このような市民科学の世界での新たなうねりや動きにも、引き続き敏感でありたいと思っています。また、本年もAIとWebを用いた生き物しらべのプロジェクトである「City Nature Challenge 2019 Tokyo」を世界の100の都市と協同して、4月末に同時に開催し、春と秋には、「水辺の外来植物しらべ」のプロジェクトも実施の予定です。

本年も引き続き、皆様のご尽力をいただきたく、何卒宜しくお願いいたします。

皆様にとりましても充実した素晴らしい年となりますことを祈念しております。

代表理事

小堀洋美