2014年10月の北米環境教育学会での研究発表

2014年10月に北米環境教育学会の研究発表大会に参加しました。

北米環境教育学会の第11回Annual Research Symposiumでの発表(10月7・8日) 

北米環境教育学会( North American Association of Environmental Education)では、毎年、環境関連の研究を中心としたAnnual Research Symposiumを開催しています。2014年は11回目で、10月7日から8日の2日間、風格のある街並みのカナダの首都オタワで開催されました。

この年のメインテーマは「新たな環境教育の構築」で、新たな環境教育の実践や提案がなされました。小堀も環境教育の新たな分野として急速な進展をしている市民科学を緑の街づくり事業へと展開するためのモデル提案とその横浜市での実践事例の紹介を行いました。町全体を対象とした生物多様性を豊かにするために緑の街づくりに市民科学のアプローチを導入する試みは米国でもほとんどおこなわれていないとの評価をいただきました。

本シンポジウムでは、大学院生や若手研究者の育成や支援に重点が置かれた企画が複数あることも目を引きました。

 

北米環境教育学会の第43回の年次大会での発表(10月8~11日)

北米環境教育学会では2014年10月8日~11日の3日間、第43回の年次大会が開催され、北米以外からの参加者も含めて2000名以上の参加ありました。本学会は環境教育の多岐の分野からの参加があり、通常の学会での口頭発表、ポスター発表、シンポジウム以外に参加型の多様なワークショップ、ラウンドテーブル討議、Bright Spots and Great Idea など参加型の討論や意見交換、提案ができる教育的な配慮がされているのはさすがと関心させられ、大きな刺激となりました。

また、本学会では毎年、6つほどのストランドが決められ、発表者はこのストランドに該当する発表要旨を事前に提出し、それに基づいて審査がおこなれ、意義のある発表のみが採択されることになります。今年度のストランドは1)人と自然をつなぐ、2)環境保全教育とイノベーション、3)持続可能なコミュニティ形成、4)小中学校・高等教育、5)リーダーシップと専門性の開発、6)環境教育の向上のためテクノロジーの使用で、これらのストランドを縦糸、横軸を環境教育として、さまざまな議論がなされました。

なお、今回は共同研究者の桜井良氏が(横浜国立大学)「How to foster residents’ participation in green restoration activities」のテーマにて、横浜市で行わ行われている5つの緑の復元活動への地域住民の関心と参加活動の意欲についてのアンケート調査の解析結果を報告していただきました。

sl201410naaee000
sl201410naaee003

sl201410naaee004